10月24日(土)夜10時のテレビ東京「新美の巨人たち」に、彫刻家の福田亨(ふくだ とおる)さんが登場します。
水を飲む蝶が、まるで生きているよう。でも、翅の模様も細い脚も、透き通る水まで、すべて木でできているそうです。
「この人は何者?」と気になった人のために、福田さん本人や展覧会の公式が公開している情報だけで、経歴と作品をまとめました。
福田亨は何者?「立体木象嵌」を生み出した彫刻家
福田さんは、木で作品をつくる彫刻家です。本人の公式サイトでは「彫刻家 福田亨」、Xでは「木工作家・彫刻家」と名乗っています。
伝統の装飾技法「木象嵌(もくぞうがん)」を立体の彫刻に応用した「立体木象嵌」というジャンルを切り開いた人です。色は塗らず、木そのものの色や木目を生かしてつくっています。
作品は生き物をモチーフにしていて、その生態や情景を通して「人と自然との距離感」を表現しているそうです。
「福田亨」で検索すると、同じ名前のDJ・ナレーターの方(Wikipediaに載っている方)も出てきます。関連する言葉にも「サックス」「医師」などが並びます。この記事の福田さんは、彫刻家の方です。
福田亨さんの経歴・プロフィール
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1994年 | 北海道生まれ |
| 2013年 | 北海道おといねっぷ美術工芸高等学校 工芸科を卒業 |
| 2015年 | 京都伝統工芸大学校 木工芸専攻を卒業 |
| 2015年 | 木象嵌を木彫の作品に応用し、「立体木象嵌」のジャンルを切り開く |
| 2019年 | 靖山画廊で個展「福田亨展」 |
| 2023年 | 「超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA」(巡回展)、「ポケモン×工芸展」(国立工芸館)に出品 |
| 2024年 | 「工+藝」Tokyo Art Club 2024で、東京美術倶楽部優秀賞・特別審査員賞を受賞。横浜高島屋で展示 |
| 2025年 | 「INSECTS×SIMOSE—昆虫アートの現在地」(下瀬美術館)などに出品 |
高校・専門学校で工芸を学んだあと、学生時代から独自に続けていた木象嵌を、2015年に立体の作品へ広げたのが始まりです。
「立体木象嵌」ってどんな技法?
象嵌(ぞうがん)は、模様の形を「象(かたど)って」「嵌(は)める」日本の伝統の装飾技法です。奈良時代から行われてきました。
木で行うものを「木象嵌」といい、木の色や木目、繊維の向きを生かして模様をつくります。ただ、とても時間がかかるため、近代化の中で姿を消していったそうです。
福田さんは、本来は平らな面で行う木象嵌を立体の作品に応用しました。手順は「象って→嵌めて→削って」の3つです。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 象る | 模様になるパーツを切り出し、はめる凹みも同じ形に彫る。すき間ができないよう、まったく同じ形に削る |
| 嵌める | 精度を何度か確かめてから、接着剤を薄く付けてはめ込む。一度はめると取れないので慎重に |
| 削る | はめた部分を平らにし、モチーフの表情や凹凸を彫って仕上げる。削りすぎると模様がなくなるので注意する |
下で紹介する「雨あがり」では、釘やネジを使わずに木を組む「指物(さしもの)」という伝統の技法も使われています。
どんな作品?番組で紹介される作品
- 水を飲むイシガケチョウの作品:番組で、半年にわたる制作に密着する作品です。番組の紹介文では「神秘の蝶」、番組公式のXでは作品名「吸水」として紹介されています
- 「雨あがり」(2022年):ポケモン×工芸展に出品された作品。ハゼノキ・コクタン・神代ナラなど、9種類の木を使っています
どちらも色を塗らずに、木の色だけで生き物を表しているのが特徴です。
福田亨さんの個展・作品はどこで見られる?
- 本人の公式サイトの「作品一覧」。展示会の情報は「お知らせ」に載ります
- Instagram(@tooo_r)、X(@TF_crafts)
これまでに靖山画廊や横浜高島屋などで個展・展示を開いています。次の展示会は、公式サイトやSNSで確かめてください。
| 番組 | 新美の巨人たち(テレビ東京系列) |
|---|---|
| 放送 | 2026年10月24日(土)22:00〜22:30 |
| 出演 | アートトラベラー:シシド・カフカさん/ナレーション:磯村勇斗さん |
まとめ
- 福田亨さんは、1994年北海道生まれの彫刻家
- 伝統の木象嵌を立体の彫刻に応用した「立体木象嵌」を生み出した
- 色を塗らず、木の色と木目だけで生き物を表す
- 2024年に「工+藝」Tokyo Art Club 2024で優秀賞・特別審査員賞を受賞
- 「新美の巨人たち」は10月24日(土)夜10時から。水を飲む蝶の作品の制作に密着
参考


